私は今年度古典を教えています。
現代文ではなかなかパンダを出してくることはできなかったのですが、古典では古文でも漢文でもこれ幸いとことあるごとにパンダが登場する例文を使っています。 (←職権濫用?)
この間、高校2年生に漢文の二重否定の小テストをしたのですが、これがなかなか把握しがたいみたいです。
特に「不可不~」(~ザルベカラズ=~しなければならない)と「不得不~」(~ザルヲエズ=~しないわけにはいかない)のニュアンスの違いは難しいらしい。
実はこの二つは現代中国語でもよく使う表現で、「不可不」は「やるぞ! やらなあかんぞ!」という積極的な態度を表し、「不得不」は「やりたくないけどやらんわけにはいかんな~」という消極的態度を表します。
だから、
「 到 白 浜 冒 険 世 界 、 不 可 不 看 熊 猫 」
訳 白浜アドベンチャーワールドに行ったら、パンダを見なければならない!
これは正しい。しかし、以下は私的にはよろしくない。
「 到 白 浜 冒 険 世 界 、 不 得 不 看 熊 猫 」
訳 白浜アドベンチャーワールドに行ったら、パンダを(見たくないけど)見ないわけにはいかない…ハァ。
誰かはパンダを見まほしく思はざる。 (←反語)
こんな感じで、高校2年生の皆さん、分かりましたか?