これは本日配布された本紹介のプリントにも書いたのですが……。
社会人になって一番嬉しかったのは、新刊本を本屋さんで買えることでした。学生時代は貧乏で、買いたい新刊本があっても、古本屋に出回るか、文庫本になるのをじっと待っていました。だから、社会人になって、ふらりと立ち寄った本屋さんで、平積みの新刊本を「あっ、これとこれ、買っとこ」なんて気軽に2冊も手に取ってレジに並んでいる自分を、とんでもない大金持ちになったように感じたものです。
ところが、最近はほとんど「BOOK OFF」になってしまいました。やっぱり安いしね、出版社に関係なく作家別に並べてあるのも選びやすいし……。ただ、ここで大きな問題が発生しました。僕の老化とともに一度読んだ本をもう一度買ってしまうようになったのです。しかも何度も……。さらには、3冊も……。本屋さんだと、新刊コーナーみたいなところで選べば、まずダブって買うことはないんだけれど……。
そこで、僕は一大決心をして、蔵書目録を作ったのです。僕の蔵書は優に1000冊を超え、A4用紙に何十ページにもなりましたが、僕は「BOOK OFF」に行くときには、必ずその紙を持って行くようにしています。もし、君達が「BOOK OFF」で、紙を繰りながら書名を一々確認している怪しげな人を見かけても、それは僕ですから、どうかそっとしておいてください。
ところで、そんな活字中毒の僕も高校3年生の時には「禁読書」をしました。
別に高校3年生の皆さんに「禁読書」を薦めているわけではありません。ただ、高校3年生は、高校2年生までとはまったく違うということを言いたいのです。
この一年間は、いろんなものを我慢しなければならない、そして、そのことに対して早く腹をくくってしまいなさい、と言いたいのです。
一年後、自分が課した「禁」を解いたときの喜びを夢見て、一年間頑張りましょう。