卒業式 湯浅永一

確かな春の訪れを感じる暖かさのなか、今日、和歌山信愛高校第63回卒業証書授与式が挙行されました。

 緊張しているかと思っていた卒業生は、意外にも満面の笑みで教室から体育館へ向かいました。

 式はいつもながらの終始厳かな雰囲気で進みます。
卒業証書授与では、クラス担任が一人一人の名前を呼び、代表者1名が壇上で卒業証書を受け取ります。名前を呼ぶ担任も、呼ばれる卒業生も一人一人がこれまでの6年間、3年間を思い返しているようでした。

 その後、校長先生や来賓の方々よりお祝いや激励の言葉がおくられました。
答辞は6年間3年間の思い出に始まり、在校生、教職員、そして今まで育ててもらった保護者の方への感謝に溢れたものでした。その文章はその場にいた人の心を打つもので、最後の一文を読み終える頃には、卒業生はもちろんのこと、教職員席や保護者席でも涙を拭く姿や涙をこらえる姿が見られました。
その感動的な雰囲気の中、信愛伝統の歌「答唱詩編(愛といつくしみのあるところ)・祝歌と卒業の歌・校歌」が斉唱されました。いつもながら、この歌にはいつも感動します。

 式を終えた3年生は大きな拍手の中、最後はお世話になった担任に見送られながら退場します。入場時の笑顔とは違う、感極まり涙を流したたくさんの顔がそこにありました。 卒業式の後は最後のホームルーム(20年くらい前のことですが、司会者として、間違って、最後のお別れと言ってしまいました。当時の出席者の方申し訳ありませんでした)です。各クラスとも、担任と卒業生が互いに思いを伝え、涙、涙・・・・・・・・・・・・クラスの個性が出ていて本当に素敵な最後のホームルームでした。

 こうして、252名の卒業生は多くの方からの思いを胸に学び舎を巣立っていきました。

60年以上続いている信愛の卒業式、マイナーチェンジは少しあるものの、半世紀以上基本的なところは変わらず、卒業生のみならず、在校生、保護者のかた、多くの人々に感動・感激を与え続けています。これも他に誇れる信愛の一場面だといつも思います。

卒業生のこれからの活躍を祈りながら、これから我が家では宴会をします。

ありがとうございました。