片岡ちか

片岡です。大学入試を目前に控えた高校三年生は目の前の勉強に精一杯取り組むとともに、「センター試験でお腹痛くならないだろうか、、、」「私、このまま大学生になれるんだろうか、、、」という様々な不安とも日々戦っていると思います。今日は私なりの『本番の迎え方』についてお話ししたいと思います。

私は信愛で教鞭をとる傍ら、家業の「長唄・小鼓方」として小鼓の演奏を頼まれることがあります。大阪や東京の国立劇場で演奏し、途中で失神しそうになったぐらいの大失敗をやらかしたこともあります(思い出すだけで手汗・脇汗が出ます)。舞台の前には「失敗したらどうしよう、、、」と不安に襲われますが、後ろ向きになると絶対に失敗するので(経験済み)、前向きに本番を迎えるために3つのことを心がけています。

その1「稽古に集中し、本番に向けて気持ちを高められるようスケジュール管理をする」

本番の一ヶ月前には舞台に向けて気持ちを高めていきたいので、そのためにできるだけ時間を使えるようスケジュールを確認・整理します。そうすると不思議と生活全体が充実したものなります。

その2「稽古をする時は本番の気持ちで行う」

稽古のとりかかって何日かは聞き流すぐらいの軽い気持ちで毎日耳に曲をなじませます。こうすることで徐々に本番のイメージが出来上がってきます。その次はいよいよ本格的にきちんと正座をして精神を集中させて楽器を持ち、幕の上がり下がりまでイメージしながら稽古をします。この時にたくさん失敗をしておくと、本番では同じところで失敗することはありません。

その3「当日は自信をもって臨む」

とはいいながらも、不安がちらっと脳裏をかすめるものですが、「稽古してきたから大丈夫」と自分を言い聞かせ、自分のパフォーマンスを見せてやろう!という気持で臨みます。ただし気負いすぎるとこれまた失敗するので要注意。ドキドキしながらそのドキドキを楽しむぐらいが自分にとっては丁度いい感じです。

あとは、本番が終わったら自分にご褒美を準備しておくのもいいと思います。「この山さえ終われば、、、!!」と思うと力が出ます。

どうでしょうか、参考になったでしょうか?入学試験を控える受験生のみなさん、入試は本当にツライものですが、自分を表現する場でもあります。後ろ向きにならず、どこか楽しむ気持ちを持って頑張ってください!