岡本 弥先生

月曜日から2学期の期末試験が始まりました。まずしっかりとした計画を立て、そしてそれを着実にこなしてゆく、これは試験勉強の王道といえるでしょう。しかし、計画どおりにやってうまくいったという経験がある人は意外に少なく、むしろ「計画を立てたまではよかったけれど…」という苦い思いの方がわれわれの共通体験といえるのではないでしょうか。
書店には仕事に関する本、いわゆるビジネス本がたくさん並んでおり、その大部分がどのように仕事を効率化するかといった内容です。その中心は時間の使い方なのですが、最近売れている本に共通しているのは「捨てる」という考え方に沿っていることでしょう。具体的にいえば、あれもやってこれもそれもやって、となってしまいがちなところをなんとか我慢して、最低限しなければならないことのみで計画をつくる、ということにでもなるでしょうか。中には「計画を立てることは、やらないことを決めることだ」と主張する人もいるほどですが、片づけを通して「捨てる」ことの価値について説いた『新・片づけ術「断捨離」』や『「捨てる!」技術』といった本が随分と売れたことを踏まえれば、そのような考え方こそが、いまの忙しい世の中で本当に必要とされているといえるのかもしれません。
計画通りにいかないことで悩むのは、むしろ真面目な人に多いのではないでしょうか。あれもしようこれもしよう、というやる気の強い人ほど、理想と現実のギャップに悩み、そして自分を傷つけてしまうのかもしれません。そういう人には上で挙げた本が参考になるかもしれません。少しでも興味をもった生徒は私まで。