高校1年生が最終発表会を行いました②

12月16日、高校1年生SGH研究プログラム「地域課題」のうち「地域医療」と「地域経済」の班が最終プレゼンを行いました。

「地域医療」が和医大の上野先生から与えられた研究テーマは「医師の偏在」と「健康に対する意識を高めて医療を受ける機会を減らす」というものでした。地方における医師の偏在という問題はこれまでの学年も研究してきましたが、健康に対する意識を高めて医療を受ける機会を減らすという課題は今年の学年に初めて与えられたテーマでした。健康な体をつくり、そもそも病院に行く機会が減れば、医師の数は少なくてもやっていけるのではないかという提案です。

生徒たちは、和歌山県内の特定の病気の罹患率を市町村ごとに調べたり、健康維持に対するイメージアンケートをおこなったりして、それぞれの班が独自の切り口で解決策を提案していました。地域の高齢者が集まって体を動かす機会を作り、なおかつそこに地域の人々や子供たちとの接点も作るという提案もあり、よく考えられていました。

来賓の和医大の上野先生も高校生のうちからこのような活動をすることはすばらしく、県庁や市役所の人をも巻き込んで社会を動かしていってくださいと評価してくださいました。

「地域経済」が和大の足立先生から与えられた研究テーマは「ぶらくり丁を観光商店街にするためには」というものでした。滋賀県長浜市にある「黒壁スクエア」の成功例をモデルに、夏のフィールドワークでは大阪の黒門市場や千日前道具屋筋商店街を訪れ、組合の方々からお話を聞き、それらをもとに各班独自の解決策を提案しました。インバウンドやSNSによる情報発信など、各班共通する点はいくつかありましたが、そこから先の解決策は「世界を旅する商店街」や「コスプレのランウェイとして商店街を利用する」などオリジナリティあふれる解決策が提案されました。

来賓の和大の野間口先生はどの班の発表も本当に興味深いものであったと評価してくれました。そして、この研究をぜひ大学での勉強に繋げてほしいと言ってくださいました。

各分野の中で来賓の先生方から優秀であると評価していただいた班は来年3月に関西学院大学でおこなわれるSGH甲子園に参加します。これからまたブラッシュアップして、しっかり発表してきたいと思います。

来賓の先生方をはじめ、お世話になった皆様、本当にありがとうございました。